2025/04/29

Taiwan Today

文化・社会

国父紀念館の館長が横浜中華学院を初訪問

2022/11/23
2021年3月、横浜中華学院新校舎落成記念式典で国父紀念館が贈った孫文の書「天下為公」のレプリカの前での一コマ。同校は孫文が開校したことから国父紀念校とも呼ばれる。(国立国父紀念館ニュースサイトより)

国立国父紀念館(台湾北部・台北市)の王蘭生館長は21日、台湾と日本の友好関係のさらなる促進のため、同館展覧組組長の楊得聖氏、同館研究典蔵(=研究・収蔵)組研究員の鍾文博氏を含む代表団を率いて、日本の神奈川県横浜市にある横浜中華学院を訪問した。国父紀念館の代表が横浜中華学院を訪れるのは初めてのこと。


2022年は、国父紀念館開館50周年、横浜中華学院創立125周年にあたる。学院を訪れた王蘭生館長一行は、羅鴻健理事長、関廣佳副理事長、杜文剣校長に温かく迎えられ、銭婉瑜教務主任から校務について説明を受けた。双方は意見交換を行い、新校舎を見学した。

横浜中華学院は1897年、訪日していた国父こと孫文によって、華僑の児童・生徒たちの教育の場として設立されたことから「国父紀念校」とも呼ばれる日本で初めての中華学校だ。歴史的に意義ある存在というだけでなく、台湾の教育制度、僑務委員会、台北駐日経済文化代表処(台湾の駐日大使館に相当)とも密接に関係している。

横浜は、孫文が1895年、中国大陸・広州で武装蜂起を企て失敗し、亡命後に初めて訪れた異国の地。孫文は同年11月から1918年6月まで16回に渡って横浜を訪れ、滞在期間は累計8年におよぶ。孫文は横浜で、第1号となる興中会(孫文による革命団体)支部と中華学校を創設した。民族の独立、民主主義の実現に大きな貢献をもたらした孫文にとって、横浜は重要な革命拠点の一つだったと言える。

国父紀念館は、2021年3月に行われた横浜中華学院新校舎落成記念式典の際、台湾と日本の友好の証として、同館が所蔵する孫文の書「天下為公(天下をもって公を為す)」の貴重なレプリカを贈呈した。

王蘭生館長は、「今後さらに多くの交流の場が持てるよう願っている。国父紀念館は、横浜中華学院で貴重なコレクションの展示や学術活動の開催を計画し、両国の交流や実質的な協力を強化したい」と期待を示した。

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